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宮城県図書館だより「ことばのうみ」第21号 2006年3月発行 テキスト版

おもな記事。

  1. 表紙の写真。
  2. 巻頭エッセイ「借り手に願う」 作家 若合春侑さん。
  3. 特集 新聞・雑誌室活用術。《叡智の杜》レポート
  4. 図書館 around the みやぎ シリーズ第16回 石巻市図書館牡鹿分館。
  5. 時空をこえて 貴重書の世界 『水族写真』 奥倉辰行著。
  6. 図書館からのお知らせ。

表紙の写真。

今回の写真は、平成18年2月18日(土曜日)に開催した企画展「図書館びっくり大賞」体感デーの様子をご紹介しています。

巻頭エッセイ「借り手に願う」 作家 若合春侑さん。

雰囲気は大好きなのだが、近所の図書館にさえ滅多に足を運ばない。本は専らインターネットで購入している。何冊もの重い荷物を持ち運ばなくて済むし、読んだ後は自分の蔵書にしたいからだ。
大きな図書館なら静謐と気品に満ちているので集中力を高められるし、新聞閲覧室や自習室、喫茶室で楽しめる。小さい所なら、子供たちが床に座って絵本を開いている光景が微笑ましい。繰り返すが、図書館は好きだ。
が、正直に言う。図書館の本は苦手だ。やむを得ず借りて読む時は、濡れタオルで指を拭き、乾いたのを確かめてからしか頁を捲れない。体毛や食べ物滓が挟んであったり、指を舐めて頁を捲ったとわかる唾液の臭いとぬめりを感じたり、赤い線が引いてあったり、破れていたりする。係の方が懸命にメンテナンスしても、借り手のお行儀の悪さには追いつかない。本も係の方も気の毒だ。
借り手に願う。本は大事に扱って欲しい。

著者のご紹介。
わかい・すう。作家。1958年宮城県塩竃市生まれ。東北学院大学経済学部、國學院大学文学部神道学科卒業。1998年「脳病院へまゐります。(脳は旧字体)」で第86回文學界新人賞を受賞しデビュー、同作および「カタカナ三十九字の遺書」「掌の小石」が芥川賞候補となる。2002年には『海馬の助走』(中央公論新社)で第24回野間文芸新人賞受賞。著書に『世樣かくありき』(集英社2001年)、『無花果日誌』(角川書店 2002年)、『蜉蝣』(角川書店 2003年)がある。

特集 「新聞・雑誌室活用術」。

新聞・雑誌・年鑑といった、同一のタイトルのもとに終期を予定せずに刊行される出版物を逐次刊行物と呼びます。県図書館3 階東側にある新聞・雑誌室では約12000 種の逐次刊行物を所蔵し、皆さんにご利用いただいています。この特集では、新聞・雑誌室の資料やその利用方法などについてご紹介します。

こんな資料があります。

新聞。

現在宮城県内で発行されている新聞を幅広く収集しています。また、北海道・東北地域のブロック紙や全国紙・業界紙も収集しています。新聞のバックナンバーは、縮刷版のほか、マイクロフィルムやCD-ROM の形で保存しています。

雑誌。

一般誌のほか、以下の種類の逐次刊行物を所蔵しています。

  • 各種企業の環境/CSR報告書、宮城県内に本・支店を持つ金融機関のディスクロージャー誌。
  • 技術情報誌・学会誌。
  • 『点字毎日』や『点字ジャーナル』のような点字雑誌。
  • 『Nature』や『Science』のような外国語雑誌。
    注意:一部の雑誌については、最新号をカウンター内においているものがあります。カウンター職員にお声がけください。
    注意:宮城県内で発行された雑誌はみやぎ資料室にあります。

年鑑・年報。

『河北年鑑』や『読売年鑑』のような総合的な内容のものをはじめ、会社年鑑・統計年鑑・美術年鑑などさまざまな分野の年鑑・年報類をご用意しています。

行政資料。

国・地方公共団体やその関連団体等が発行している資料です。代表的なものに白書類や統計などがあります。県図書館では発行省庁別に並べています。
注意:宮城県および県内自治体発行の行政資料はみやぎ資料室にあります。
宮城県内の大学が発行している紀要。

全国の電話帳。

検索コーナーにある端末を使って、河北新報・朝日新聞の記事を検索することができます。検索対象は、朝日新聞は1984(昭和59)年8月から、河北新報は1991(平成3)年8月からの記事です。
ご利用は1回30分まで、印刷される場合にはA4サイズの用紙をお持ち下さい。このほか、読売新聞・毎日新聞・日経新聞等はCD-ROMで記事検索が可能です。○雑誌記事・雑誌論文。検索コーナーでは、1988(昭和63)年以降の雑誌記事が検索できるCD-ROM版『大宅壮一文庫雑誌記事索引』などが利用できます。またインターネット上では、国立国会図書館のホームページ内にある「雑誌記事索引」で記事や論文の検索が可能です。本館では3階調査相談カウンター脇にあるインターネット用パソコンで利用できます。

しごとに役立つコーナーができました。

本年2月、26番の書架を「しごとに役立つコーナー」としてリニューアルしました。従来それぞれ別の棚に配置してあった仕事に役立つ年鑑・白書類などをひとつの場所にまとめることにより、ビジネスに関する情報がよりいっそう探しやすくなりました。
「経済データを調べる」「業界情報を調べる」「日本/外国の会社を調べる」といったテーマごとに資料を区分しています。例えば「業界情報を調べる」の棚には『業種別業界情報』『日本スーパー名鑑』などの資料が、また「日本の会社を調べる」の棚には『帝国データバンク会社年鑑』『東商信用録』などの資料があります。
また、3階調査相談カウンター脇の端末では、全国の売り上げ上位50万社の企業データを検索できる『TSR企業情報ファイル』など仕事に役立つデータベースもご利用になれます。あわせてご利用下さい。

カウンターの職員から。

新聞や雑誌など逐次刊行物は新鮮な情報源として、私たちの生活や仕事の上で欠かせないものです。宮城県図書館では、新聞だけに限っても毎日20種類以上を受け入れています。利用者の方々が利用しやすいようにさまざまな逐次刊行物を整理・保存し、情報を提供することが図書館の重要な役割です。
開架だけではなく、書庫にも多数のバックナンバーを所蔵しています。手芸や文芸などの、比較的時代の流行に左右されにくい分野の雑誌は現在でも十分に役に立つものも多いですし、時事的な雑誌からは刊行当時のリアルな時代状況を知ることができます。カウンターでお申し付けいただければ、ご希望の資料をお出ししますので、ぜひご活用ください。
よくご質問を受けるのですが、県図書館では、新聞雑誌室の資料を個人の利用者の方に貸出は行っていません。欠号を発生させることなく、大切な資料を後世に残すための措置ですので、ご理解をお願いいたします。県図書館はまた、市町村図書館で除籍になった雑誌などを受け入れ、保存することで県内の資料センターの機能も担っています。
新聞・雑誌室にある資料はもちろんのこと、マイクロフィルムリーダー、検索端末などの機器類や職員なども上手に活用していただくことで、お探しの情報を持ち帰っていただければ幸いです。(調査班・佐藤睦美)

さまざまなサービス。

レファレンスサービスをご利用ください。

雑誌の探し方がわからない、こんな記事を探している…といったご質問に、資料を調査して回答するサービスがレファレンスサービスです。ご相談は来館のほか、電話・ファクス・郵送・Eメールでも受け付けています。

閉架書庫の資料もご利用になれます。

自由に閲覧していただける開架部分には、購入雑誌を中心に、ご利用の多いものの最近分を配置しています。これより以前のバックナンバーや古い雑誌などは閉架書庫にありますので、カウンターにお申し付けください。

コピーもできます。

著作権法の範囲内で、所蔵資料をコピーしていただくことが可能です。料金は1枚10円です。また、マイクロフィルムプリンターから新聞を複写することも可能です。こちらは1枚30円となっています。
また、県図書館に所蔵していない資料のコピーを国立国会図書館等の他図書館から取り寄せることも可能です。詳しくはカウンターにお問い合わせください。

お問い合わせ先新聞・雑誌室。

電話番号:022-377-8449。ファクス番号:022-377-8492。
メールによるレファレンスのお申込は以下のURLからどうぞ。
https://www.library.pref.miyagi.jp/winj/reference/entry.do?lang=ja

こんな風に利用しています。-利用者の声-

マイクロフィルムに写るみやぎの歴史。渡邊慎也さん(近代出版史研究家 『仙臺文化』編集人)。

20年ほど前に明治期教科書の出版実態調査を行いました。そのときから県図書館に架蔵されている新聞や雑誌は、私に多くの便益をもたらしています。史実が不明なときや不確かの時は、いつも史料をマイクロフィルムで見るのです。明治10年代の『仙台新聞』、『奥羽日日新聞』、その後発刊された『河北新報』などで史実を探り、確かめ、著述等に結びつけています。該当の記事が見つからないときでも、思わぬ新発見があって面白いものですね。新聞や雑誌などの逐次刊行物は、文字どおり歴史の宝蔵。そこにはいつも新鮮な発見が満ちています。

勉強に、仕事に、私の強い味方です。千葉洋美さん(東北労災病院 助産師)。

オーストラリアのグリフィス大学の通信課程で看護学を学んでいます。課題論文を書く際に、新聞・雑誌室が非常に役立ちました。司書の方に快く対応していただき、県図書館に所蔵していない雑誌論文でも国立国会図書館からコピーを取り寄せてもらうなど、県図書館を窓口にして多くの資料を利用することが出来ました。本当に感謝しております。またメールで相談に応じてもらえるのもうれしいですね。

《叡智の杜》レポート 県庁講堂で文化財レプリカなどを一挙公開!。

3月13日、14日の両日、県庁行政庁舎2階の講堂で「きらめく叡智と美のしずく展」が開催されました。この展示会は、県図書館の「22 世紀を牽引する叡智の杜づくり事業」の中で行っている貴重資料修復保存事業の成果を県民の皆様に広く知っていただくことを目的とした移動展示会です。
展示会では、県の文化財に指定されている『御領分絵図』『仙台城下絵図』などの古絵地図や『禽譜』『魚蟲譜』といった博物図譜のレプリカ資料が一堂に展示されました。中でも注目を集めたのは『仙台領国絵図』。元禄14年(1701)作製の幕府献上国絵図の写図のレプリカで、縦518センチメートル、横845センチメートルにも及ぶ巨大な絵図です。また、図書館・公民館や県立高校に対して貸出を行っている古典籍レプリカも同時に展示されました。来場者の方々は、先人たちが遺した資料のすばらしさとレプリカの精巧なできばえに驚いていた様子でした。

図書館 around the みやぎ シリーズ第16回 石巻市図書館牡鹿分館 石巻市図書館 鈴木敏子館長。

石巻市街を通過し、県道2号線を牡鹿半島の南端に向かって1時間程車を走らせると、真新しい標識が現れそこを右折していくと、南三陸金華山国定公園内の太平洋を眼下に一望できる鮎川浜清崎山に着きます。その一角に牡鹿交流センターが瀟洒な姿で建っており、この中に、これからお話しする石巻市図書館牡鹿分館が、平成17年11月1日誕生しました。木をふんだんに使ったこの建物は、一歩入ると何故か“ほっ”とします。(通称:HOT 〇)
旧牡鹿町は、「クジラの町」として全国的に有名です。分館入口には、800冊のクジラ関係の図書が澄まして並んでおり、この「クジラの本」が牡鹿分館の“目玉”として、入って来た人々の目を引き付けています。他に児童書・一般書合わせて1万冊の蔵書と、DVD・CDもあり、インターネットを利用できるパソコンも設置されております。オープン後の利用状況は、公民館図書室時代の1年間の利用者数、貸出し冊数を、1ヶ月足らずでクリアするという嬉しい悲鳴をあげており、図書館の必要性が顕著に表れた証と思います。
話は変わりますが、牡鹿交流センターには、他に温水プール、浴室、トレーニングコーナー等があり、周辺には自然を満喫できる遊歩道や休憩所等が整備されていて、散策も楽しめます。海からの風も頬を心地よく撫でて、みなさんを歓迎します。是非一度「クジラの本」に会いに来てください。そして雄大な景色を堪能して行ってください。

石巻市図書館牡鹿分館のご紹介。

石巻市図書館牡鹿分館のご紹介。
開館時間:午前10時~午後7時。
休館日:月曜日(国民の祝日に関する法律に規定する休日に当るときはその翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)、館長が必要と認める日。
交通案内:宮城バス石巻駅前から鮎川行乗車、鮎川小学校前下車徒歩10分。
図書館のデータ。
蔵書冊数:12,795冊(平成17年11月現在)。
住所:郵便番号986-2523石巻市鮎川浜清崎山7番地。
電話番号:0225-45-3618。ファクス番号:0225-45-3619。

時空をこえて 貴重書の世界 『水族写真』 奥倉辰行著。

『水族写真』鯛部は安政2(1855)年に刊行された木版色刷りによる魚類の図譜で、タイトルの「写真」とは、現在の用法とは異なり、対象のありのままの姿を写し描く」といった意味です。「サクラタヒ」「ホシタヒ」「アカメタヒ」など、当時タイと認識されていた魚類約90種の図が2冊に渡って収録されています。色を重ね合わせることによって色の濃淡を表し、鱗の部分には雲母を用いて光沢を出すなど工夫をこらした表現がなされています。
著者の奥倉辰行(生没年未詳)は通称長右衛門、号を魚仙といい、神田多町の青物商甲賀屋の長男として生まれました。奥倉は幼少の頃から絵に長じていたため、考証学者狩谷えき斎に勧められ魚類の写生を始めました。日本橋の魚河岸を訪ねて魚類の実物を精密に写生することを日課とし、その一部を『水族写真』として刊行しました。奥倉は魚類研究と図譜刊行に没頭するあまり、ついには家産を傾けたといわれています。
彼の研究の集大成である『水族四帖』は国立国会図書館に所蔵されており、同館のホームページ内「貴重書画像データベース」で閲覧することができます。

図書館からのお知らせ。

平間至展 ~現在を映す平間至写真の世界~。

広告写真などエディトリアルの世界を中心に幅広く活動している塩竈市出身のフォトグラファー・平間至氏。当館所蔵資料のほか、平間至事務所よりご提供いただいた地元塩竈の写真・ポスター・CDジャケットなど多くの資料により、「いまもっとも撮られたい写真家」の世界をご紹介します。
会期平成18年5月7日(日曜日)まで。
場所2階展示室。
入場は無料です。
問い合わせ3階中央貸出カウンター電話番号:022-377-8481。

子どもの本展示会を開催します

4月23日から5月12日は「こどもの読書週間」です。県図書館では毎年この期間にあわせて「子どもの本展示会」を開催しています。昨年1年間に出版された児童書など約1500冊のほか、「赤ちゃん絵本」「防災」をテーマとした子どもの本も展示しています。子どもの本選びの参考に、ぜひご来場ください。
会期平成18年4月21日(金曜日)から5月7日(日曜日)まで。
場所2階ホール養賢堂。
入場は無料です。
問い合わせ2階子ども図書室カウンター電話番号:022-377-8447。

住所変更をお忘れなく

春は入学・転勤など、お引越しの多いシーズンですね。ご住所が変わられた場合、2階子ども図書室または3階中央貸出カウンターにある登録窓口にお申し出ください。

この「ことばのうみ」テキスト版は、音声読み上げに配慮して、内容の一部を修正しています。
特に、句読点は音声読み上げのときの区切りになるため、通常は不要な文末等にも付与しています。
「ことばのうみ」は、宮城県図書館で編集・発行しています。
宮城県図書館だより「ことばのうみ」第21号2006年3月発行。